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血液透析患者におけるそう痒症を対象とする新規止痒薬の国内における共同開発および販売権に関する契約締結について
2005年3月16日
東レ株式会社
日本たばこ産業株式会社
鳥居薬品株式会社
東レ株式会社(本社:東京、社長:榊原 定征、以下「東レ」)と日本たばこ産業株式会社(本社:東京、社長:本田勝彦、以下「JT」)および鳥居薬品株式会社(本社:東京、社長:松尾紀彦、以下「鳥居薬品」)は、東レの医薬研究所で研究開発した新規化合物であるオピオイド系止痒薬「TRK-820」(東レ開発番号)について、血液透析患者におけるそう痒症を対象とする国内における共同開発および販売権に関する契約を、本日締結しました。

血液透析患者におけるそう痒症は、炎症などを伴わない全身性の強い痒みで、はっきりとした原因は不明です。痒みのひどい患者さんでは、痒みのために夜間十分な睡眠がとれず、Quality of Life(QOL)が問題とされるだけでなく、全身症状を悪化させるひとつの要因ともなっています。この痒みは従来の止痒薬(抗ヒスタミン薬など)では抑えられないことが知られており、有効な薬剤の開発が望まれていました。

今般契約を締結した「TRK-820」は、血液透析患者におけるそう痒症を適応症とし、従来の抗ヒスタミン薬などとは異なる新規メカニズムを有するオピオイドκ(カッパ)作動薬であり、既存薬では無効な痒みに対しても有効性を示すものと考えています。

また、本剤は現在国内で臨床試験の最終段階である検証的試験を開始したところであり、今後の開発にあたっては東レとJT グループが共同で行ない、販売については鳥居薬品が行なう予定です。

なお、「TRK-820」の詳細な特徴等は以下のとおりです。

1.  「TRK-820 の特徴」

TRK-820は、オピオイドκ(カッパ)受容体に選択的に結合し、作動活性を示し、従来のヒスタミン系の止痒薬とは異なる新規のメカニズムを有する新規化合物です。従来のヒスタミン系薬剤では抑えられなかったオピオイド系の痒み発症のメカニズムを抑えることにより、既存薬では無効であった痒みに有効性を示すものと考えています。現在までの臨床試験の結果から、特に血液透析患者のQOL向上に大きく貢献するものと考えています。

2.  オピオイド受容体について

受容体とは細胞膜上にあり、薬物が結合して生体反応の引き金を引く部分です。受容体は体内に多種類存在し、その種類によって結合できる化合物や、結合後あらわれる薬理作用が全く異なってきます。オピオイドも受容体に結合して反応を示す薬物の1つであり、その受容体がオピオイド受容体です。オピオイド受容体の発見当初は、受容体は1種類であると考えられていましたが、その後の学問の進歩により現在ではμ(ミュー)、δ(デルタ)、κ(カッパ)の大きく3種類の受容体に分類できることがわかっています。

3.  作動薬とは

受容体を標的にする薬は、作動薬と拮抗薬に分けられます。作動薬はその受容体を活性化もしくは刺激して、細胞の活動を増減する反応を誘発します。

<会社概要>

東レ株式会社
本社 【住所】東京都中央区日本橋室町2丁目2番1号
社長 榊原 定征(サカキバラ サダユキ)
資本金 96,937百万円(2004年3月末日現在)

日本たばこ産業株式会社
本社 【住所】東京都港区虎ノ門2丁目2番1号
社長 本田 勝彦(ホンダ カツヒコ)
資本金 100,000百万円

鳥居薬品株式会社
本社 【住所】東京都中央区日本橋本町3丁目4番1号 トリイ日本橋ビル
社長 松尾 紀彦(マツオ ノリヒコ)
資本金 5,190百万円(2004年3月末現在)

【お問い合わせ先】
東レ株式会社
広報室広報課  TEL.03-3245-5179

日本たばこ産業株式会社
IR報道部   東京: TEL.03-3582-3111(代表)
大坂: TEL.06-6450-1260

鳥居薬品株式会社
経営企画部(広報担当) TEL.03-3231-6814
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